第6話
ボール五つの大ごちそう
もとになった物語:五千人の給食(ヨハネによる福音書6章)

コミュニティ・オープンデー。新しい友だち、五千人。小さな問題がひとつ:備品トラックが別の町へ行ってしまった。
Organizer: パドル、なし。ボール、なし。人間、五千人。中止だ。ぜんぶ中止ーッ!
Dill: 人間の中止だけは…やめておこうか。

そのとき、とても小さな声が、とても小さな申し出をした。
Mei: わたしの使っていいよ! ボール五つに、パドル二本。いいほうのは、ちょっとしかグラグラしないから!
Ace: あのね、おちびさん…相手は五千人なんだよ。

ディルは知っていた。小さなお弁当と大きな群衆の、もうひとつの物語を。
Dill: パン五つ、魚二匹、お腹ぺこぺこの五千人。神さまの算数は、ぼくらとはちがうんだ。
Mei: 五つと二つ…あれっ、わたしの袋といっしょだ!

そこでみんなは袋に——袋まるごとに——『ありがとう』を言って、あるものから始めた。パドル二本。1ポイントごとに交代。全員参加。
Newcomer: 勝った人はパドルをキープ、楽しさはみんなでキープ! 次の人ーッ!
““There is a boy here who has five barley loaves and two fish, but what are these among so many?”” — John 6:9 (WEB)聖句は英語(WEB訳)で表示されます。

そして、それは起こった。車のトランクが開き、押し入れが思い出され、ガレージのパドルたちが現役復帰。山は、もう止まらなかった。
Ace: これ全部、1時間前はどこにいたんだよ⁉
Dill: 誰かが最初のひとりになるのを、待ってたのさ。

日が沈むころには、五千人がプレーを終えていた。余りもの:パドルかご十二杯と、いまや超有名なメッシュ袋がひとつ。
Mei: わたしの袋、渡したときよりパンパンになって帰ってきた!
Dill: それがここの“ハウス算数”ってやつさ。
この話の教訓
少年のお弁当は、五千人の前では笑ってしまうほど小さかった。それが全員を満たし、かご十二杯も余ったのだ。小さなものに感謝を添えて神さまの手に置けば、それはもう十分すぎる。欠乏は足りないものを数える。感謝は、いま手の中にあるもので遊びはじめる——そしてなぜか、みんなで分け合うと、いつだって余るのだ。





































